専門家に相談しよう

専門家に相談しよう

業務委託契約は自由度が大変高いため、フリーランスや独立後に各クライアントや取引先との業務において契約を求められる場合が少なくありません。しかし、この業務委託契約は直接規制する法律を持たないことも特徴として挙げられます。そのため、契約に際して疑問が生じたときに相談先をどこにお願いしたらよいか困る場合も起こりうるわけです。業務委託契約の相談先について具体的にみていきましょう。

起こりえるトラブル

フリーランスや独立後、よくあるトラブルにこんな5つのことが挙げられます。
1.仕事もスムーズに進行し、クライアントに請求書を提出する段階になっていろいろと難癖をつけられてしまったというケース。
2.業務委託であったはずなのに、作業の順番や使用する道具、仕事場所、時間等に細かくクライアントからの指示が入り、こちら側の希望や都合を話すと「契約書に違反している!」などと言われてしまったというケース。
3.契約書の期限通りにクライアントや取引先などから入金がなされず、問合せをしてみると「請求書をいただいていない」と逆にクレームをつけられてしまったというケース。
4.交通費などの負担を仕事の依頼側か受注側かで揉めてしまったというケース。
5.仕事の過程において問題があり、「話が違うのでは」と問い合わせると、「契約書の通りです」と言われてしまったというケース。
前述の通り、業務委託の場合は直接規制をする法律がないため、契約を悪用されても被害を被った側が違法に気づきにくいといった場合もあります。そのため、法律の専門家であれば気づくようなことでも素人には気づきづらいため、長期間に渡って不利益を被ってしまう場合も多いのです。そんなときはどこに相談したらよいのでしょうか。また、業務委託契約の専門家とはどんな人たちなのでしょうか。

業務委託契約の相談場所

業務委託契約を数多く取り扱っているのは行政書士や司法書士といった方々です。また、弁護士の方でも専門的なアドバイスを行なうことは可能です。それから、各企業の顧問をされている社会保険労務士といった方々も相談に乗ってくれる場合もあります。こうした方々への相談は費用が発生してしまうケースもありますが、各県に1箇所設置されている法テラスでの無料相談や各大学の法科大学院の無料相談などもあります。また、各自治体でも法律の専門家を招いて定期的に無料法律相談を行なっているため、各都道府県や市町村の広報誌やホームページなどで情報をチェックし相談事があれば参加してみるのもよいでしょう。

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